軽量化対策事例

CFRP製小型衛星用ブラケット

目的:アルミと同程度の強度を確保した軽量化

強度を確保しながら軽量化が求められる人工衛星部品において、アルミの代替素材としてCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使用したトポロジー最適化解析を実施し、ブラケット製作を行いました。

トポロジー最適化解析による設計

設計段階でどのように材料を配置すれば最適な構造となるのかを提案してくれる手法で、設計の強度を高めると同時に、重量と材料使用量を削減できます。また試行錯誤・修正の回数を減らすことができるため、納期短縮にもつながります。
アルミ製基本設計モデル
アルミ製基本設計モデル

アルミ製基本設計モデルでの強度解析
アルミ製基本設計モデルでの強度解析

トポロジー最適化解析によって3Dプリンターで造形するCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製の基本設計モデルを導出後、さらに軽量化を図るため6パターンのモデルを導出しました。
さらに連続炭素繊維配置列による強度分析を行い、高強度・低重量モデルを選定しました。
トポロジー最適化軽量設計モデル
トポロジー最適化軽量設計モデル

連続炭素繊維配置列による強度分析
連続炭素繊維配置列による強度分析

アルミ製基本設計モデルのほか、最終決定モデル含む4パターンの重量測定、曲げ負荷による「たわみ特性」測定を実施し、トポロジー最適化解析による導出モデルである「④CFRP typeC」が軽量と強度を兼ね備えたモデルであることが分かりました。
測定結果
測定結果

トポロジー最適化解析による設計で、アルミと同程度の強度を維持しながら、アルミ製部品と比較し16.1%の軽量化に成功しました。