伸和精工ではいち早く3Dプリンターを導入し、人工衛星部品や自動車用部品等を手掛けるなど、実績を積み重ねてきました。3Dプリント造形と弊社の得意分野である精密切削加工仕上げを組み合わせたサービスをぜひご活用ください。
①3Dプリント造形のメリット
●短納期3Dデータさえあればすぐに製造に着手でき、形状によっては切削加工よりも加工時間が短くなるため、製作期間を短縮できます。製品開発の試作などの用途に最適です。
●小ロットでのコスト削減治具や刃物が不要であるため、少量生産でも単価が一定になります。そのため、補給部品、修理部品など量産には向かない部品でも少量生産でのコストメリットが期待できます。
●生産終了部品への対応生産終了してしまった部品でも金型なしで短時間で造形できるため、修理部品や旧式機器の復刻品の製作にも利用できます。
●自由な形状設計切削加工に比べて内部構造の変更による軽量化が可能であり、工具の届かない箇所も加工可能です。また複雑形状・複数部品も一体化設計できるため、工数の大幅な削減にもつながります。
②保有3Dプリンター
弊社は樹脂に連続炭素繊維などの繊維材料を入れ込み、強度UPができる複合材3Dプリンターと低コストで造形が可能な金属3Dプリンターを保有しています。
複合材3Dプリンター
機種 | Markforged X7 |
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造形サイズ | 330 × 270 × 200(mm) |
使用素材 | Onyx、Onyx FR、ナイロンホワイト、ケブラー、高耐熱ファイバーグラス、連続炭素繊維、他 |
最小積層ピッチ | 50µm |
金属3Dプリンター
機種 | Markforged Metal |
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造形サイズ | 300 × 220 × 180(mm) (※焼結後はこのサイズから20%縮小します) |
使用素材 | 17-4PHステンレス鋼(SUS630)、H13工具鋼(SKD61)、A2工具鋼(SKD12)、D2工具鋼、インコネル625、銅(Copper) |
最小積層ピッチ | 50µm |
※その他のプリント方式、多様な材料・素材も協力会社と連携して造形可能ですので、ぜひご相談ください。
③3Dプリンター造形事例
宇宙関連部品
素材:CFRP、Onyx
特徴:軽量化対策でトポロジー最適化解析を行い、アルミと同程度の強度で16%の軽量化に成功。
特徴:軽量化対策でトポロジー最適化解析を行い、アルミと同程度の強度で16%の軽量化に成功。
自動車関連部品(試作)
素材:Onyx
特徴:車内機器取付用部品で、少量受注生産の対応を検討するために試作。
特徴:車内機器取付用部品で、少量受注生産の対応を検討するために試作。
医療研究用補助具
素材:Onyx
特徴:医療研究機関からの依頼で製作。ニードル固定作業補助具として、繰り返し使用しても金属製治具を傷つけず、強度の高い素材としてOnyxを採用。
特徴:医療研究機関からの依頼で製作。ニードル固定作業補助具として、繰り返し使用しても金属製治具を傷つけず、強度の高い素材としてOnyxを採用。
※その他、お客様との機密保持の関係で掲載できませんが、多くの製作事例がございます。
造形物の表面
弊社保有の3DプリンターはFDM方式(熱溶解積層方式)で素材を高温で溶かしながら積層していきます。X-Y軸(左右・前後方向)の面は、画像のように非常に滑らかで精度の高い造形が可能です。
Z軸(上下方向)の面は、積層痕と呼ばれる細かな段差がつきます。弊社保有の3Dプリンターは積層ピッチが最小0.05mmですので、画像のように段差は小さく抑えられます。(※造形物の形状によって精度が異なる場合があります。また寸法精度は0.1mmです。)
積層痕やサポート材の除去痕を仕上げ処理によって除去することができますが、Onyxの場合、性質上白くケバ立ってしまいます。この場合、費用はかかりますが、表面処理等で滑らかにすることも可能です。(仕上げ加工の含侵処理をご参照ください。)
④仕上げ加工
伸和精工は精密切削加工を得意としていますので、3Dプリント造形物の精度をより高くするために切削等による仕上げ加工をワンストップで行うことが可能です。その他にも下記のような仕上げ加工を提供させていただきますので、まずはご相談ください。
ネジ加工 |
3Dプリンターを使用してネジ部分を造形すると、精度と強度が制限されることがあるため、雄ネジは3Dプリンターで外径を、雌ネジは下穴を造形し、追加工で精度を高めます。
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インサート ヘリサート |
強度に不安があるネジ穴にはインサートやヘリサート加工で対応します。下穴の周りの壁を通常より厚く設定し造形することで、使用中にヘリサート本体が抜けるのを防ぐことも可能です。
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含侵処理 |
3Dプリンター造形物は、目には見えない小さな隙間が複数空いている状態のため、このまま液体を通すとその隙間から染み出てきてしまいます。含浸処理は含浸材と呼ばれる塗料を表面に塗布することで小さな隙間を埋めて気密性を向上させます。
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⑤納期・料金
3Dプリント受託造形の納期は、材質や大きさによって異なりますが、複合材3Dプリンターを使用してOnyxのみで造形する場合、データを入手後、5~7日間を目安として想定ください。また金属3Dプリンターの場合はデータを入手後、7~10日間を目安として想定してください。
参考事例
品名 | ドローンボディ |
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重量 | 41g |
大きさ | 115 × 158 × 38(mm) |
材質 | Onyx |
概算価格 | ¥10,000 |
⑥3Dプリント受託造形サービスの流れ
●送付いただくデータ形式弊社でデータの微修正をする場合がありますので、送付いただくデータは、step(ステップ)か、iges(アイジェス)形式でお願い致します。
●図面・3Dデータ作成サービス3Dデータや図面が無い場合も、お客様の手書きなどポンチ絵やご意向をヒアリングしながら弊社で制作致します。(別途料金)
●データの管理お預かりしたデータは、厳正な取り扱いのもと、管理・保管し、ご依頼の目的以外には一切転用いたしません。